こんばんは。PHTのへおです。
今日9月2日はベトナムの建国記念日です。
今から74年前の1945年9月2日、故ホー・チ・ミン主席が「独立宣言」を
発表し、ベトナム民主共和国が成立したことで東南アジア初の社会主義国家が
誕生した記念の日にあたります。
今回はベトナムのシンボルである国旗についてお話したいと思います。
現在のベトナム国旗は、 「金星紅旗」と呼ばれている赤地の中央に金色の星が
配置されたものです。
赤色は「革命で流された血」を表すと言われており、社会主義国家の国旗など
によく用いられます。
黄色(金色)は伝統的に「ベトナム民族」を象徴する色とされています。
現在の国旗の原型をデザインしたのは、ベトナム民族解放に尽力したグエン・
フー・ティエン(Nguyễn Hữu Tiến)氏で、彼が残した詩によると、
赤は血、黄色(金色)はベトナム人の肌の色を表し、星(五芒星)の5つの
突起は、「知識人」「農民」「労働者」「商人」「兵士」 を意味しており、
この5つの階級の団結を象徴していると解釈されています。
うーん、旗1つでもたくさんの意味が込められていますね。
ベトナムでは法律で、公的機関などで国旗を掲揚しなければならないと規定
されていますが、 一般家庭でも 国が定めた祝日 (新暦正月、旧正月、フン王
の命日、南部解放記念日、メーデー、建国記念日)は国旗を掲揚しなければ
なりません。
祝日の前に各地域の指導部から何日から何日まで国旗を掲揚するよう指示が
出されますし、祝日以外にも大きな記念日に掲げるよう指示が出ることがあり
ますので、それに従って国旗掲揚となります。
特に一軒家に住んでいる外国人は馴染みがないので注意が必要です。
また国旗を故意に毀損した場合、ベトナムでは犯罪になります。
ベトナムには「国旗侵犯罪(国旗侮辱罪)」というものがあり、 国旗を故意に
毀損する行為に対して、最高3年の禁錮刑が科せられます。
具体的には、国旗に絵や文字を書き込む、燃やす、穴を開けたり裂いたり、
汚す、踏みつける、国家や民族を侮辱する行為に国旗を使用するといった
行為にあたります。
以前、酔っ払った男性が国旗を破り、禁錮9か月の実刑判決 が言い渡された
ケースがあります。
そのため、国旗の取り扱いには十分な注意が必要になります。
では古くなった国旗の処分方法はと言うと・・・処分の規定がないそうです。
かと言ってそのまま捨てるのもやはり良くありません。
各家庭ではそのままとっておくか、家庭内で枕の詰め物や服の修繕に使ったり
することもあるそうです。
やむを得ず捨てる場合には、人目につかず国旗だとわからないくらいに
裁断するなどして処分するのがベターです。